初めて会った死別シングルマザー

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<この記事を書いた人>

夫を亡くして、しばらくは引きこもり生活をしてました。
そして、それが飽きてきた時、私はシングルマザーイベントに参加をし始めました。
しかし、どこへ行っても離別の方ばかり。
私は、夫を突然亡くしているし、離別の方はなんて言うか、「自分で決断した人」という私とは全く違う人という、私の物差しで見ていました。
だから自己紹介で、
死別です
って、シングルマザーの皆さんの前でも言い出しづらかった。
参加しては、
あぁ同年代の死別の人なんていないよね、
と決めつけて、悲劇のヒロイン度をぐんぐん上げていきました。
当時まだ私は34歳。
子供まだまだ赤ちゃんだったし、ママ友とも疎遠にしていました。
完全に友達のいない状態。
でも、友達と会っても傷つくし。
パパのことを知らない友達も欲しいような、何かをリセットしたいような気持ちもあったのかもしれません。
そんな時、あるシンママイベントに参加して、グループワークにをしたんです。
私の大嫌いな自己紹介。
それで、彼女がいて
死別です
って言ったんですよね。
ただでさえ数少ない死別ママ。
それでも、その会場で同じイベントに参加し、同じグループになるなんて、本当に不思議。
私たちはすぐに意気投合し、駅までの短い道のりでランチの約束をしました。
初めて出会った、同年代の死別シンママ。
一人じゃなかった、そう思った瞬間。
それはそれは心強かったです。
彼女は私より2つ年下。死別した年は31歳。
私より若いんですよね。
しかも旦那さんが稀な癌に侵されたので、介護生活も長い。
お子さんは乳飲子で、当時仕事もされていたとか。
お子さんを双方の親御さんに預けつつ、介護、仕事をこなしていたそうです。
しかも、すでに余命宣告をされていて、回復の希望もないまま介護をされていたという。
壮絶ですよね。
でも、彼女はとてお穏やかで、落ち着いた人。
私は当時まだ心も環境も全てぐちゃぐちゃだった頃だったから、彼女の落ち着いた雰囲気は私の希望だったし、心の拠り所でした。
一度ランチに行ってまたね、なんていっていました。
でも家が遠方で、私も仕事と子育てと生活の安定に向けてひた走り、なんとなく疎遠になってしまったんですよね。
それから5年?もっと??
今年の初めインスタでいいねをつけてくれて、またご飯食べに行こうという話になり、先日それが叶いました。
嬉しかったですね。
平日にお休みをとって、優雅にランチ。
すごい雨の日だったけど、逆にいつもなら行列のお店なのに、すんなり入れました。
久しぶりに会って、なんだろう・・・状況はお互いに変わっていたけれど、やっぱり彼女の芯の強さが惹かれている部分。
そこが変わらないでいて、本当に美しかったし嬉しかった。
とても大変な介護生つを乗り越えて、旦那様は亡くなってはしまったけど、その死を乗り越えている彼女は肝が座っている感じ。
彼女は死別10年、私は8年。
8年経った今、こんな穏やかな日が来るとは想像もしてなかった。
彼女も、旦那さんの死を振り返って、最善を尽くしたことや、彼の意向に沿って治療を進めたこと、旦那さんが亡くなってしまったこと、全部ひっくるめても、
これで良かったんだと思う
と言っていて、その表情は、本当に凛として美しかった。
そう、大切な人の死をどう自分の中で受け止めるか。
それを善しとするか、否定をして生き続けるか、それで人生が大きく変わるのです。
彼女は今お子さんのことをひっくるめて、色々とあると言っていましたが、それでもどんと構えて、それは今自分に必要な時間だ、と言っていました。
最初に会おうと言っていた時、もっと彼女の環境は難しい状況だったそう。
でもこの3ヶ月くらいで状況は落ち着いてきたとも言っていた。
だから、今日という日がお互いにとってベストタイミングだったということ。
そして、状況は日々変わるということ。
ずっと辛いまま止まるということは無いです。
必ず時という薬がその瞬間瞬間に効いているから。
私たちは美味しいランチを食べながら、時間を忘れて何年も会わなかったことも忘れておしゃべりに花が咲きました。
出会いに感謝。

 

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