週末は父の一周忌でした。
コロナ禍の中でできるか心配でしたが、タイミング良くできたことは本当に感謝です。
お坊さんの話では、1周忌までは小さなお祝いも控える、いわば世間体を気にした期間なんだとか。
3回忌を過ぎれば大きなお祝いも堂々としていいです、とそう言う区切りだそうです。
もっと心理的な意味があるのかと思ったら、対外的なことなんだと驚きました。
父の死は、夫にできなかった、「やり残し」をしないために死にゆく人と向き合う経験になりました。
ですので、良好とは言い難い父娘の関係ではあったものの、真剣に向き合い、後悔のない死を迎えることができました。
やりきった感のある父の死。
そして、1年経った今、私は父のことを思い出すことはほとんどなかったな、とお経を聴きながら思いました。
1年あっという間だったね
と義叔母に言われ、確かにそうだなぁと思いました。
私、お父さんのこと、ほとんど思い出さなかったな・・
と母に言ったら、
私は、毎日お線香をあげてるから、流石に毎日思い出してたわ。
と言われ、ハッとしました。
私も夫に毎日お線香はあげていて、遺影の写真を見て、そこで一瞬思い出します。
思い出がよぎる、とかはないですが、あぁ夫だなと、おはよう、とそれくらいの感じです。
でも死別して1年は、そんなもんじゃないくらい思い出していました。
思い返すと言う方が正しいのかな?
思い出さない日はなかったし、辛くて辛くて仕方なかった。
心もぐちゃぐちゃでした。
これが夫婦っていうもんなんだなーと。
周りは、やっぱり生活は変わらないから、思い出すこともほとんどない。
生活に追いやられてしまうと言うのかな。
でも、結婚って生活だから、生活を共にしている人を喪った当事者は別。
時間が止まったように、何かに置いてけぼりになるような、取り残されるような感じで、周りと時間の感覚がずれていくんですよね。
私のように引きこもり生活に入った場合、その差は歴然。
それは悪いことではないですよ。
ただ、私は父のことで、その世界の外側の立場になってこういうことかと気がつきました。
父とは別世帯ですし、私は私の生活もありますから、気に掛けることもなく毎日朝はやってくるのです。
逆に、当事者にとっては「その人がいない」という、今までとは全く違った毎日がやってくる。
だから、1年は永遠のように、苦しい毎日が続いていくような感覚になるのです。
でも、周りは違う。
歳を取れば取るほど時間の感覚は早く感じるものだから、
まだ落ち込んでるの?
子供のためにしっかりしないとね、お母さん!
みたいな感覚に周りの人はなりがちなのかなと。
だから、心無い言葉が出てきてしまうのかもしれません。
ただの自分の感覚でしかない。
経験しないと分からないこの感覚。
されど、逆の感覚も今回気付かされました。
あぁ、私の周りの人ってこんな感覚だったんだ、と。
やっぱり、今日と言う日に意味がない日はないのかな。
お父さん、ありがとう。
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コメント
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いつもブログを拝読させていただいて力をいただいてます。私も同じ経験をしました。2年前に夫を亡くしてそれからは毎日辛くて辛くて涙が出ない日は1日もなく先を見ることなんて全然出来ずにいました。そして去年の11月に実父を看取りました。全くと言っていいくらいに哀しみはもちろんあったのですが辛いという感覚もなく毎日思い出して哀しくなるともなくて。全然違う感覚です。
今は母をみてると痩せていってしまっていてその頃の自分と重ねてしまいます。少しでも寄り添えればと思ってます。ブログを拝読させて頂いてそういう事なんだなぁと少し別の視点で考えることが出来ました。
いつもありがとうございます。
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>tomomao0803さん
おはようございます。
いつもブログを読んでいただいているとのこと。
ありがとうございます。
旦那様を亡くした後にお父様も亡くされているのですね。
立て続けに大切な人との死別体験をされ、そして、お母様を気遣われている様子がうかがわれて、とても強い優しさを感じました(私が言うのもおこがましく、上から目線に感じられたらごめんなさい)。
お母様との関係は、私たちの方が夫を亡くした妻と言う立場で考えれば、先輩になるわけです。
だから、同じ立場として寄り添えること、共感できることはたくさんありますね。
そして、少しでも寄り添えれば・・と言うお気持ちは伝わっているのではないのかなと感じました。
そして、お母様と、「当時」のご自身を重ねると言うことは、確実にtomomao0803さんの「今」は前進されていると言うことも実感されるのではないでしょうか?
私の場合は、だいぶ時間が経ってから、父の死を迎え、色々と客観的に考えました。
時と共に気が付くことがあり、それをomomao0803さんとシェアできたと思うと嬉しいです。
コメントありがとうございました!
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>田中 真弓さん
ご返信いただきありがとうございます。とても嬉しいです。
これからもずっと愛読させてください。宜しくお願い致します。
ありがとうございます。